イタリアを見習おう!

浅井さんのイタリア土産話

友人の浅井さんは岩手の山中で家族5人、「本来の健やかな暮らし」をしようと、東北震災後、電気水道のない暮らしを実践されています。浅井さんは、生計の手段として不定期にこだわり食材の販売会をされており、その視察旅行にイタリア、トスカーナ地方を廻ってきました。

その帰りの道中、うちに一泊していただき、イタリアの土産話を聞かせていただきました。

イタリアといえば、イタリアン料理、ワイン、オリーブオイルと連想されるものがいくつもありますが、実際にその生産現場を見聞して、浅井さんは「イタリアに住みたい!」と思ったそうです。

そのイタリアとはローマやミラノといった都会ではなく、浅井さんが魅了されたのはイタリアの郊外で、作物をつくり、ゆったりと暮らす田舎の人々でした。

浅井さんのFacebookより トスカーナ地方のオリーブ畑、地産地消のおもてなし】

イタリアは経済不振がとりざたされていますが、食料の自給率は200%以上。そこに国の底力を見た、と浅井さんは言います。村の暮らしはおだやかで、なんといっても食事が素晴らしく美味しいとのこと。そして、オーガニックは当たり前。湿気が少なく日に溢れた環境で育てられる野菜の味はびっくりするくらい濃いそうです。

振り返って我が国を見渡すと、経済、経済の一点張りで、本当に健やかな食生活をしている国民がいったいどれほどいるのかという話になりました。国の医療費は40兆円をこえ、食料の自給率は下がり続けています(昭和40年にはカロリーベースで73%あったものが現在は39%)。経済大国という表看板と、実際の国民が感じる豊かさには今、大きな乖離が生じていると言って間違いないでしょう。

お金よりも大切なものがあるとすれば、生きた土とそこで生み出される作物、綺麗な水、汚染されていない空気、健やかな人間関係なのではないでしょうか。

先の参院選で東京から出た三宅洋平氏は落選し、その言動に関してはいろいろとネット上でも話題になりましたが、教育改革の一環として農業を小学生から必須にするという彼の主張には共感しました。

選挙結果はアベノミクスが承認されたものとなり、ますます経済優先の政治が加速していきそうです。金ばかりの世の中にならぬように願うしかありません。

130年前の日本

今、先のブログでも紹介した英国人女性の書いた「日本奥地紀行」を読んでいます。これは明治維新後の日本を一人の英国人女性が旅した見聞録であり、彼女は東北から北海道を旅しながら、日本の風俗や住環境・自然について、詳細なレポートをしてくれている名著だと思います。

その文章を読むと、まさに発展とは破壊と隣あわせに、この国土を変貌させたのだなということがよくわかります。

彼女が見聞した明治期の日本国土がもし今あれば、それはきっと楽園に近いものではないかと夢想します。

江戸湾の入江には無数の漁船が真っ白い綿布の帆をはり、土地はいかなる狭い場所も丁寧に開墾され、美しい段々畑が連なっていた明治の東京。豊かな森林と、整備された町並が共存し、背後には青白くかすんだ山脈、天上にそびえるような富士山が連なっていました。

もう、その時代に戻ることはできませんが、今残されているものを大事にし、回復させるものは回復させて、オーガニックな作物は自分の国で作るという環境になれば良いと思います。

経済大国より、農業大国を目指す。そんな政治がいいなあ〜。イタリアが教えてくれることはいろいろとありそうです。