コレクション: 塩壺(ソルトポット)

いつでも、「いい塩梅」のひとつまみ

料理していて、塩がべたついていたり、固まっていたりすると、味付けの加減がしづらいですよね。
炒め物では塩味が濃いところと薄いところができてしまったり...血圧が高くて減塩しているのに塩辛くできてしまったり...
お塩はなるべく使いやすい方がいい。
でも密閉容器だと、いつの間にか湿気がこもって固まっていたり、ベトベトこびりついていたり。
この塩壺(しおつぼ)は、いつも外気と呼吸しているので、サラサラなお塩はサラサラなまま、海塩系のしっとりとした塩はしっとりのまま。
お塩にとって本来の「ちょうどいい」状態を保ってくれます。
ですから、「いつでも、いい塩梅のひとつまみ」ができるんです。

【陶業時報 第1841号 掲載】
New Products【注目の新商品】にご掲載いただきました。

きめが粗く多孔質な信楽の土の特性を活かして造られた器、「さらさら塩壺」が注目されている新商品として記事内で紹介されました。


古来から陶器、特に土物の壺は、その素材の性質によって、穀物やお茶の葉等を貯蔵・保存する容器として、大変重宝されてきました。
この塩壺はそんな昔ながらの生活の知恵が元となって、今の暮らしに『ちょうどいい』キッチングッズとして生まれ変わりました。
『シンプルですっきりとした形。軽くてつまみやすい蓋。』昨日に即したデザインと、仕上がり...熟練職人の丁寧な手仕事による一品です。

サラサラのしくみ

■目の粗い信楽特有の多孔質の土で焼成されたこの塩釜は、器自体がいつの間にか塩についてしまった水分を吸収してくれます。また、器の中の湿度を一定にし、お塩を使いやすい状態に保ってくれます。
■塩の湿気を吸収するために、塩壺に従来の焼き物のようなガラス質の釉薬はかけておりません。内側は釉薬を全く施していないため、吸湿しやすく塩が付着しにくくなっています。外側は削り仕上げで、陶土に近い成分の釉薬(化粧土)を薄く施してあります。これは細かな凹凸により表面積を大きくし、壺全体に塩の水分を行き渡らせる事(毛細管現象)で、調湿を促すための工夫です。

へちもん®【hechimon】とは?

丸伊製陶が展開する信楽焼のトータルブランド
【ふうがわりなモノ】の意味に使われた信楽の職人ことばがその名のもとです。
自然が生み出す様々なカタチや、私たちひとりひとりの個性と同じように、いろいろな表情をもった器たち...。工業製品というより、どちらかというと農作物にとても近い感覚かもしれません。【不均質】の大切さを知っている熟達者が≪遊び心≫と≪まごころ≫をいっぱい詰め込んでつくった器たちです。

信楽焼とは?
信楽焼は、1260年もの長い歴史があり、各時代の生活に合わせて様々に変化してきました。種壺や甕、火鉢、植木鉢や傘立て、花器や食器、神仏具にいたるまで、いずれも常に暮らしや文化に寄り添った素朴な日用雑器です。茶人はそんな中に【詫び・寂び】を見出したりもしました。もちろん、大きなタヌキやフクロウも信楽の代名詞です。