岩塩の使い方

岩塩の使い方

「塩」はその成り立ちによって、大きく2種類にわけることができます。「海塩(かいえん)と岩塩(がんえん)」です。

海塩の変わり種として、内陸性の塩分濃度の高い湖でとれる「湖塩(こえん)」がありますが、今回は湖塩は海塩に含めて説明をさせていただきますね。

「海塩(かいえん)」は太陽光や人工的加熱によって海水を蒸発させて得る塩のことです。

対して「岩塩(がんえん)」は内陸にある「岩塩層」から採掘されるお塩のことです。 

岩塩で有名なのが「ヒマラヤ岩塩」ですが、ヒマラヤ産の多くはパキスタン産であり、インド産、チベット産も含めて「ヒマラヤ産」と総称されています。

他にも岩塩はヨーロッパ、アメリカ、中南米、ロシア等、世界各地で採掘されています。

岩塩のもともとの姿は古代の海水であり、この海が大陸移動と地殻変動によって地下に潜り込み、それが結晶化して塩になっています。

海塩も岩塩も元々は「海」から作られたものですが、海塩は現在の塩、岩塩は過去の塩とすることができます。

 

岩塩の形成には非常に長い時間がかかっており、(何億年単位!!)埋蔵量は膨大ですが、石油と同じように有限なものです。

 

成分の話をすると、天日干しや釜炊きによって作られた海塩と岩塩には、違いがあります。

海塩のほうが微量ミネラル(マグネシウム・カリウム・カルシウム他)の成分比が高く、特にマグネシウム含有率が高い傾向があります。対して、岩塩は塩化ナトリウムの成分比が高く、微量ミネラルが少ないお塩になります。

岩塩形成中に、マグネシウム等の微量ミネラルが抜けていく為です。

健康食品として微量ミネラルの有効性に比重をおくと、岩塩はその期待に応えるものでありませんが、岩塩には海塩にはない特徴もあります。

 ひとつは、岩塩の原料が汚染とは無縁の古代の海水であるということです。

もうひとつは結晶化に、強力な圧力が加わっているという点です。圧力が加わることにより結晶が高密度になっています。この結晶にエネルギーがあるという説もあります。

岩塩が不思議なセラピー効果を発揮するというのも興味深いポイントです。

岩塩採掘場で、呼吸器疾患やアレルギー改善効果が多数報告されたことから、欧米では岩塩を敷き詰めた「岩塩ルーム」が治療施設として活用されていて、「ハロセラピー(塩を利用する代替医療の一形態)」と呼ばれています。

微量ミネラルが少ないから、岩塩はNG!と一刀両断するのではなく、岩塩がもつ不思議な性質を、うまく現代の海塩と融合させながら、活用していくのが良いのではないでしょうか。

岩塩と海塩のブレンドソルト。いつか源気商会でも開発していきたいと考えています。

持続可能な開発目標・SDGsの観点からすれば、岩塩を使い続けることは持続可能とは決して言えないものです。

岩塩は食材をより美味しくしてくれますし、バスソルトとしても人気の高いお塩です。

この地球からの贈り物を大切に使わせていただきながら、現代の海塩の生産環境、・海洋環境の改善こそがこれから取り組むべきことです。

海塩からマイクロプラスチックの混在が確認されたというショッキングなニュースがありましたが、私たちの命をささえる「水と塩」は母なる海につながっています。

海が汚れれば人心は荒み、水と塩を奪いあう時代が来てしまうのではないかという不安とを感じています。

お塩への感謝を忘れないようにしていきたいものです。

 

クリスタル岩塩・・パキスタン産の透明無色のガラス質な岩塩。スッキリとした塩味と後味にうま味を感じます。白身魚や鶏肉、サラダ、穀類との相性が良いお塩です。塩水健康法に用いられるお塩。

 

ピンク岩塩・・パキスタン産のピンクに発色する岩塩。若干スパイシーで脂成分をしめてくれるような塩味があり、お肉料理(赤味肉)、ジャガイモ等との根菜類との相性がよいお塩。バスソルトとしても人気です。

 

ブラック岩塩・・パキスタンの伝統的焼き塩。有色岩塩をハーブ類とともに人工的に焼いたお塩です。硫黄臭があり、バスソルトとして人気の高いお塩です。コクのある塩味が特徴でエスニック料理や肉料理とよくあいます。

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