海水浴の起源は治療目的
連日、暑い日が続きますね。
海水浴場も賑わいを取り戻しているようですが、 海のレジャーとされる海水浴ですが、その起源は治療目的、まさに塩水健康法でした
平安時代からあった「潮湯治」
日本では、平安時代から海に入る「潮湯治(しおとうじ)」が行われていたようで、江戸時代には2代目将軍、徳川秀忠が腫物を治すために海水浴をしたという記録が残っています。
尾張藩では、海水を自宅へ持ち帰り沸かして浴する事が広がったようで、これは今でいうソルトバスですね。当時の人は海水の薬効について知っていたようです。
![潮湯治 尾張名所図会 前編巻6-23](https://ensui.jp/wp-content/uploads/2023/07/%E6%BD%AE%E6%B9%AF%E6%B2%BB%E3%80%80%E5%B0%BE%E5%BC%B5%E5%90%8D%E6%89%80%E5%9B%B3%E4%BC%9A%E3%80%80%E5%89%8D%E7%B7%A8%E5%B7%BB6-23-1024x683.png)
ヨーロッパでも18世紀にイギリス人医師・ラッセルが、ブライトンに海水浴場を開設したのがはじめとされており、
・皮膚の洗浄
・新陳代謝の促進
・自立神経の調整
等を目的に、海水浴は行われていたのです。
治療からレジャーへ
海辺に行ける限られた人達で行われていた塩湯治ですが、海に通じる交通網の発達によって多くの人が海水浴に訪れるようなり、海に入る事を楽しむ、今のレジャーへと変化していきました。
子供の頃、海水浴に行くと汗疹がすっかり良くなった、というような事を経験された方も多いのではないでしょうか。海水浴をすると体がべたつくのは、自分の老廃物によるものです。海水の浸透圧によって、老廃物が引っ張り出され、新鮮な海水が体に染みこむことで新陳代謝が促進されるわけです。
昔の海水は汚染されておらず、今ほど紫外線も強くなかったので、海水浴をすれば健康増進されたのは間違いないはずですが、現在は、特に強い紫外線に注意しながら海水浴を行う必要があります。また、熱中症にもお気をつけください。
嗚呼、綺麗な海で泳ぎたい!!