潤す食事と水の知恵──慢性的な水不足を見直す
『「食べる水」がからだを変える』
アメリカの医学博士ダナ・コーエンと、ジーナ・ブリアの共著によるこの本は、2018年に日本で翻訳出版されました。
興味深いのは、この本がイランの医師バトマンゲリジによる『病気をなおす飲水法』にインスパイアされて書かれたという点です。
両者に共通するのは、すべての不調の原因を慢性的な水不足にあると捉えていること。
体内の脱水を克服することで、薬では治癒できなかった慢性的な疲労や不調を乗り越えた例が紹介されています。
イランの医師が書いた本をアメリカの女性医師が引き継ぎ、その知識が少しずつ広がっていること自体が素晴らしいと感じます。
「食べる水」という発想
この本では、植物に内包されている水分を「食べる水」としてとらえています。
野菜や果実に含まれる水分は、体内での水分保持力が高く、電解質としても優れていると書かれています。
乾燥してしまった体を潤すためには、水とあわせて、野菜や果実からも水分を摂るという視点がとても大切です。
私の実践──潤すものと水を使うもの
私も日頃から、食べるものを「体を潤すもの」と「体の水分を使うもの」に分類し、どちらかに偏らないように気をつけています。
体を潤すもの
- 基本は塩水
- 果物や野菜(特にレモンやバナナなどカリウムを含むもの)
- 塩と一緒に摂ることでナトリウムとカリウムのバランスを意識
体の水分を使うもの
- パンや乾物
- 焼いた肉や魚
- これらを摂る際は、十分な水分補給とよく咀嚼することを意識
体の水分を使うものを食べながら、アルコールしか飲まないと体の乾燥が進みます。
逆に、水っぽいものだけを摂っていると体が冷えます。
両者のバランスをとりながら、適量の食事をすることで、徐々に体の乾燥は癒されていきます。
そのサインとして、表面の皮膚が潤うようになるのです。
ぜひ、食事をするときに「潤すものか、水を使うものなのか」を意識してみてください。

1件のコメント
水分は必ず指導されている塩水で摂取しています