熱中症事故を防ぐために──塩水チャージのすすめ
先日、学校における事故の特集番組を拝見し、深く考えこみました。学校事故で死亡または障害を負った子供の数は8,729人。そのデータベースを分析すると、「同じような事故を繰り返している」という実態が浮かび上がったそうです。
部活動中の熱中症事故──繰り返してはならない悲劇
特に学校行事や部活動中に起こる熱中症事故の割合は高く、テニスの部活中に意識を失い、寝たきりの重い後遺症を負ってしまった女子高校生の取材では、ご両親の姿に涙がこぼれました。同様の事故を二度と起こしてはならないという強い思いが伝わってきたからです。
私も、もし我が子であったなら──そう想像すると、微力ながらブログを通じて「熱中症予防としての塩水チャージの重要性」を発信していきたいと強く感じました。
熱中症の後遺症──知られざるリスク
熱中症には後遺症があるということは、まだ広く知られていないかもしれません。昭和大学医学部の研究によると、Ⅲ度の重い熱中症を発症した1,441人のうち、22人(1.5%)に中枢神経障害の後遺症が残ったというデータがあります。
代表的な後遺症には以下のようなものがあります・
- 中枢神経障害
- 高次脳機能障害
- 嚥下障害
- 小脳失調
- 失語
- 歩行障害
- パーキンソン症候群
つまり、熱中症によって通常の日常生活が送れなくなる可能性もあるということです。熱中症を甘くみてはいけません。
予防こそ最大の対策──塩水チャージの重要性
番組では、熱中症に陥った場合の対処法として「アイスバス(氷水浴)」が紹介されていましたが、それはあくまで事後の対応。大切なのは、日常習慣からの予防です。
特に注意すべき時期は「5月」。試験休み明けなどの部活再開日も危険です。暑さに体が慣れていない状態は、熱中症を引き起こしやすいのです。アメリカでは、休み明けの運動部活動に厳密な制限をかける学校もあることが紹介されていました。
また、睡眠不足や蓄積疲労も熱中症の要因となります。
命を守る部活動へ──意識改革と環境整備を
運動で心身を鍛えることは大切ですが、それ以上に大切なのは「命」。勝利至上主義に陥ることのない、安全な部活動が教育現場で徹底されてほしいと願っています。
そのためには、水分補給だけでなく「塩分補給」ができる環境整備と意識改革が必要です。
「部活前には塩をなめる、薄い塩水(ミネラル水)を常備する」──そんな体制が広がることを願っています。
運動前に塩をなめることで、体の渇きを敏感に感じるセンサーを働かせることができます。体内に塩が不足すると、水の不足にも鈍感になり、汗が流れることを心地よく感じてしまい、急激に体内の塩水が奪われてしまうからです。
だからこそ、「まずは水より前に塩」。そして「塩水を日常的にチャージする」ことが、熱中症対策には非常に有効ですが、この知識をもつ人が少ないということが熱中症が多発する原因になっている気がしてなりません。
最後に
このブログを読んで、学校関係者やスポーツ指導者の方々に、ぜひ実践していただければ幸いです。
これから暑くなります。1件でも熱中症事故をなくしていきましょう。
LINK:
いのちを守る学校に 調査報告“学校事故” - NHKスペシャル - NHK
熱中症予防におすすめの商品
携帯ソルトケース