陰陽説とは・・・
「宇宙に存在する全てのものは陰と陽の2つのエネルギーで構成されている」というのが基本的な考え方で、インドや中国が発祥地です。
陰陽の考え方と、電子のプラスとマイナスの関係、酸性とアルカリ性の関係には共通する部分があります。
陰陽の中では、塩は「陽」に属するもので、陰性で冷たく、固まっているものを温め、解きほぐすものとされています。
塩は腎臓を正しく働かせるためには必要不可欠であり、腎臓の栄養素でもあります。
塩が足りないと、まず腎が冷えてうまく働かなくなるため、まず舌の動きが低下して、ろれつが回りにくくなります。
減塩はボケを進行させると主張する医師もいるように、体が陰性に傾くと動きが鈍くなり、体が冷えて、滑舌が悪くなります。
ろれつが回らなくなるのは塩不足のサインです。
ミネラルの相対関係
「ミネラル」という視点で見ても、プラスとマイナス、陰と陽のバランスをとることは重要です。つまり相対関係にあるミネラルを両方とる必要があります。
ナトリウムと相対関係にあるのはカリウムですが、ナトリウムが体を温めてる『陽』とすると、カリウムは体をゆるめ、冷やす『陰』です。
交感神経を働かせるナトリウム、副交感神経を優位にするカリウムという対比もできます。
夏野菜にはカリウムが豊富に含まれているため、体に熱がこもる季節、キュウリやナスを食べると体を冷やして美味しく感じます。
夏野菜に塩(ナトリウム)をかけて食べればミネラルバランスが程よく整うので、体がこれをうまいと感じるわけです。
カルシウムに対してはマグネシウムが相対関係にあります。最近、牛乳は人体に良くないのでは?という話をよく聞くようになりましたが、問題のひとつは、マグネシウムをあまり含まずカルシウムが多い牛乳を飲み過ぎると、マグネシウム不足になるという説があります。
世の中には陰性体質の人もいれば陽性体質の人もいて、塩もその体質により必要な量が変わってきます。赤ら顔で筋肉質、血気盛んなタイプは陽性タイプなので塩の摂りすぎに注意し、青白く冷え性な陰性タイプは、塩の量を意識して増やすとバランスがとれます。
陰陽説で暮らしや食事を見直すと、新たな発見がありそうです。