塩分量と水分量について

塩水健康法では、その人にあった水分塩分の補給をする「適塩(てきえん)・適水(てきすい)」を目指します。

体質や生活習慣、運動習慣によって必要となる水分量、塩分量は変わってきます。このため、一律に何ccの水を飲み、何グラムの塩を摂れば良いというわけではありません。

また、日々の体調の変化によって、必要な水分量や塩分量は変化していきます。

体にとって良い状態の「適塩(てきえん)・適水(てきすい)」は、乾きすぎず、湿りすぎず、体の中に若干の塩水の貯えがあって、その日の活動分をまた補填して循環させていくようなイメージです。

その指標となるのが、「味覚と肌のコンディション」です。;

味覚については、その日飲む塩水の味が「しっくりと自分の体になじんでいるように感じるか」というとても感覚的なものであり、体が塩水を求めていれば、その塩水は少し甘く美味しく感じます。逆に十分に塩が体内にある場合は、塩水を塩辛いと感じます。塩分濃度の目安は約0.1%~0.3%なので、自分で美味しいと思う良い塩梅の塩水を飲んでいけば、体の中は徐々に「適塩(てきえん)」の状態に近づいていきます。

食事も同様に、自分が美味しいと思う塩分量を摂取してください。塩辛いと感じれば、それは塩分過多のサインなのでそれ以上摂る必要はありません。塩の摂りすぎで血圧があがると心配される方が多いですが、体が適塩・適水の状態になると血圧は間違いなく安定していきます。

減塩は血圧のコントロールを難しくする悪手なので、お勧めできません。摂る塩の品質を見直して、適量を水と一緒にとっていれば、何も恐れる必要はないのです。

水が不足しているか、多すぎるのか、という問題は、肌のコンディションを観察すると良いです。肌がガサガサと乾いている状態、これは明らかに体内の水が不足している状態なので、積極的に塩水を補水してください。

逆に多汗症やジクジクしたタダレのようなものが皮膚にある状態は、体内の水が過多で塩が足りていない状態なので、塩単体で塩を摂り、飲む水の量を減らす必要があります。

塩水が良い状態に体に回ると、肌はしっとりとしていますが、べたついたり、変な汗をかくことはなくなります。

摂る塩水の量は感覚的に、いい意味で適当にコントロールするのが良いのですが、なかなか最初は難しいので、基準となる目安を設けています。

・塩水にいれる塩の量は1㍑に対して1グラムから3グラム程度

・日に摂る塩水量は、自分の体重kg×30cc(例:60kgなら60×30cc=1800cc)が目安になります。

あくまでも目安なので、これを機械的に毎日摂る必要はありません。汗をかいた日は多めに、あまり動かなった日には少なめに、調整していく必要があります。

おススメしているのが、朝コップ一杯の塩水を飲む習慣です。このコップ一杯の塩水をどのように感じるかで、自分のその日の体調をコントロールしていきます。

・コップ1杯の塩水を美味しく飲める状態は健康です。その日も活動をしながら塩水補水をしてください。

・塩水を塩辛く感じる場合は塩が過多になっているので、その日はカリウムを含むレモンや生野菜を積極的にとりましょう。軽い運動での発汗も有効です。

・コップ一杯の水を飲むのがキツイ場合は、体の中の塩水がうまく循環していない可能性があります。まずは少しづつなめるように塩水補水をしていきましょう。それプラス、アルコールを控える、過食を控える、軽い運動をする、入浴をするのがおすすめです。

適塩・適水は1日にしてはならず、ストレスや悩みでも人の体内は乾いていきますので、自分の外側(皮膚)と内側(心)を、よく観察しながら塩水補水を続けていってください。

塩水が体に回りはじめると、気持ちも安定してきますので、精神衛生上にも塩水補水はとても有効です。是非、継続していきましょう。