ソーセージや肉料理の添え物となる「ザワークラウト」は、てっきりキャベツの酢漬けとばかり思い込んでいましたが、これは塩をつけこんで、乳酸菌発酵させる漬け物だと恥ずかしながら初めて知りました。本来のザワークラウトでは酢はまったく使いません。
ロシア、ポーランド、ドイツ、リトアニアなどでは家庭料理に欠かせないものです。
肉料理と一緒にそえられるザワークラウトには、消化を助ける整腸作用があり、植物性乳酸菌。ビタミンC、ビタミンUが含まれる、健康的な食べ物です。
肉食の多いヨーロッパ人にとって、酸性の肉類を中和させるアルカリ性のザワークラウトはなくてはならないものだったのでしょう。
また、長い航海においては、壊血病の予防食としても用いられました
これから暑くなる季節には、ザワークラウトのちょっとした酸味が疲労回復にも役立ちそうです。
ザワークラウトのルーツはもともとロシア、ポーランド辺りにあるようですが、ドイツ料理として認識されていたため、第2次大戦中の米英軍では、ドイツ兵を蔑称する言葉として「クラウト(キャベツ野郎)」が使われたようです。
日本でも「カボチャ頭」とか「ぼけナス」など、野菜を文字った蔑称がありますが、言われる野菜たちにとっては迷惑な話ですね。
その作り方は割と簡単で、
千切りしたキャベツに、キャベツ重量の約2%程度の塩、香辛料(ローリエ、キャラウェイ、ブラックペッパー)を加え、空気が触れないように、煮沸消毒した容器に密閉して常温発酵させます。
自作のザワークラウト、ソーセージときたら、あとはビールですね。
ドイツ人が考えた取り合わせに、抜かりはないようです。