ミネラルの役割
ミネラルとはもともとは岩や土に含まれる無機質の栄養素です。現在までに114種類のミネラルが見つかっていますが、人体に欠かせないミネラルは16種類あると考えられています。
土や岩の中にある無機質が栄養素になるという事には不思議な感じがしますが、植物がミネラルを土中から吸い上げ、植物を食べた動物や人間の体内でミネラルが循環しており、海水や川の水、湧き水にも土中から染み出たミネラルが含まれています。
食塩はミネラルの一種で、岩塩は山の土中から採掘されるわかりやすい鉱物の形をしていますが、海の塩も海水に含まれたミネラル成分が結晶化したものです。海水には大地から染み出したミネラルが集約されていて、ミネラルの宝庫ともいわれています。
地球の中にある物質によって私たちの体は作られており、人間もやはり自然の一部と考えるといろいろと見えてくるものがあります。私たちの骨や歯の硬い部分は確かに岩石と似ていますし、地球環境の汚染はそのまま人体に反映もされています。
人体に必要なミネラルの代表的なものにはカルシウム・カリウム・ナトリウム・鉄等がありますが、主要なミネラルの働きと、含まれている食材、1日に必要な摂取量目安を表にまとめました。
名称 | 特徴 | 良く含まれる食品/1日当たりの摂取量目安 |
カルシウム |
人体の中で最も多いミネラル。 歯や骨をつくる。 出血予防。心臓の筋肉の収縮に関与する。 ★不足すると骨粗しょう症 |
小魚、乳製品、大豆 ◆1日あたり、600mg |
カリウム |
血圧の調整機能。ナトリウムとは補完関係にあり、カリウムイオンとナトリウムイオンの濃度差が細胞を形成させている。 ★不足すると食欲不振・倦怠感。 |
海藻・野菜・果物 ◆1日あたり、2g~4g |
鉄 |
赤血球で酸素の運搬を行う。 ★不足すると貧血 |
肉、レバー、魚介類、緑黄色野菜 |
亜鉛 |
体内の酵素の原料 ★不足すると味覚障害 |
ナッツ・海藻類 |
ナトリウム |
体内の水分の調整・補水 |
塩 |
塩素 |
胃液・消化液の原料 |
塩
|
マグネシウム |
補酵素として酵素を活性化 |
ナッツ・豆類・魚介類 ◆1日あたり400mg |
リン | 歯や骨の原料 Phバランスの調整 ★不足すると新陳代謝の低下 |
玄米・そば・肉類 ◆1日あたり、800mg |
ミネラルには、この他に、セレン・銅・クロム・マンガン・ヨウ素・モリブデン等があります。
ミネラルは体にとっては必要なものですが、過剰摂取によって重大な作用をもたらす毒にもなる物質です。私たちの体に抱えきれるミネラルの量はだいたい決まっていますので、適量のミネラルバランスを維持することが大切です。
ミネラルバランスにおいても塩は最も重要な物質です。
塩の大部分は塩化ナトリウム(Nacl)でできていますが、その他にもカリウム、カルシウム、マグネシウム等を含んでいます。塩化ナトリウム以外のミネラル含有率が高いお塩を一般的に「ミネラル豊富なお塩」と称することがありますが、含有率が高ければ良いという単純なものではなく、その塩がもつ特性をよく理解して、必要に応じて使い分けをする必要があります。
ちなみにクリスタル岩塩は塩化ナトリウム含有率99%以上の塩化ナトリウム含有率の高いお塩になります。他のミネラルがあまり含まれていない点を気にされる方もいらっしゃいますが、クリスタル岩塩の塩化ナトリウム自体がもつクオリティーの高さを活かし、その他のミネラルは、様々な食材から摂ればよいと私は考えています。クリスタル岩塩の最大の特徴は、天然の格子結晶に蓄えられている結合エネルギーと、イオン化しやすく水に溶けやすい性質です。この塩を基準の塩とし、あとは様々な食材からのミネラルをプラスしていくことで、より豊かで繊細なミネラルバランスを手にいれることができるでしょう。
世の中には様々な塩が存在します。その特徴を活かしていく、その知恵と方法を源気商會ではご紹介していきます。