大切なのは適塩③~熱中症予防には良質な塩と水を~

大切なのは適塩③~熱中症予防には良質な塩と水を~

毎年言っているような気もしますが、温暖化の影響なのか、天候がどんどん変化していますね。
全国的に「梅雨はどこへ?」と聞きたくなるような猛暑日に襲われており、残念ながら熱中症で亡くなる方も。
今回は、適塩生活の一環として、熱中症予防に塩と水を上手に活用する方法をお伝えしたいと思います。


どうして熱中症予防に塩が必要なのか?
それは、体内には0.9%の濃度で塩分が含まれていて、この0.9%が保たれていることで細胞が正常に働くことができ健康が維持できるからです。


汗の中には約0.3%ほどの塩分が含まれています。
1リットル汗をかくと3gの塩分が失われるわけです。

たとえば、気温29℃の日に体重65kgの人が普通に生活しているだけで、1日に約3リットルの汗をかき、約9gの塩分が失われている計算になります。

さらに、屋外での肉体労働に従事している人やスポーツをする人などは、1日で12リットルもの汗をかく、つまり27gもの塩が体外に排出されることもあります。

これだけの塩が体外に排出されるのに、補給をしなければどうなるか。

もちろん、本来あるべき0.9%の塩分濃度が保てなくなるため、細胞が元気に働くことができなくなってしまいます。

では、体内の塩がなくなるとなにが起きるのでしょうか?
江戸時代には軽犯罪を犯した人を懲らしめる「塩抜きの刑」があったと言われています。

塩分を補給できないというのは刑罰になるほど大変なことなのです。

体内の塩分が0.9%を下回った状態が長く続くと、最初は倦怠感から始まり、次に頭痛や吐き気を催します。
イライラもしやすくなります。
ひどくなると低ナトリウム血症という状態になり、意識がもうろうとしてきて、気を失い、最終的には心停止が起こり死亡に至ることもあります。
さらに、体内にある程度水分を保持するためには塩分が必要なので、水分を補給しても体内に留めることができず、すぐに排出されてしまうため脱水症状が促進されてしまうのです。
汗をかいたら、水分と一緒に塩分も補給するというのは、とても大切なことなのです。


市販のスポーツドリンクでも良いのですが、飲みやすくするために過剰な糖分が含まれていることがほとんどです。
浸透圧の関係もあるので、急速に吸収させたい時(たとえばスポーツをしている時)はスポーツドリンクでも良いのですが、日常生活の中でスポーツドリンクを多用すると、糖分過多になりがち。

そこでおすすめしたいのが、水に塩を入れて自家製の熱中症対策ドリンクを作ること。
作り方は簡単で、水500mlに対して塩を4~5g程度いれて溶かすだけ。
これで体液に近い塩分濃度の塩水ができるので、これをちょこちょこと補給します。

お好みでレモン等の果汁を少し加えたり、ミントを入れたりしてフレーバーをつけるのも楽しいものです。
良質の水と塩を活用して、上手に猛暑を乗りきっていきましょう!

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