【塩の道のはじまり その2】塩沼にズボッと頭の先まで沈むまで

【塩の道のはじまり その2】塩沼にズボッと頭の先まで沈むまで

日々塩のことを勉強し続けたことで、私の頭の中は塩情報でパンパンに。
でもここで問題が発生しました。

私、塩のことしか知らなかったのです。

消費者側からしたら、「どうやって使ったらおいしいの?」というのが知りたいところですよね。
でもそれに答える術を持っていなかったんです。
お客様から「この塩ってどういう塩?(何に使ったらおいしいの?)」と聞かれた時に、ひたすら生産者さんの魅力を話しまくって、ドン引きされたことは1回や2回ではありませんでした。

そんな時に運命的に出会ったのが、当時すでに地産地消で名を馳せていてたアル・ケッチァーノ(山形)の奥田政行シェフでした。
塩にも造詣が深かった奥田シェフから、塩のきちんとしたテイスティングの仕方から、料理とどうやって合わせたら良いのか等を細やかに教えていただく機会に恵まれたのです。
同じ肉が、塩を変えるだけで味も香りもこんなにも変わる、そしてなぜ変わるのか理由がわかる。
ベストパートナーと合わせてあげることで、塩も食材もこんなに輝くのか!と。
私の頭の中の知識の堤防が決壊し、「私の知識はこう使ったらいいんだ!」と、本当に目の前がぱあっと開けてキラキラして見えました。
今思えば、この時に一生抜け出せない塩沼に肩までずっぽりハマってしまったように思います。
ちなみに師匠(奥田シェフ)との御縁は今でも続いていて、時々コラボイベントをやらせていただいたり、シェフのお店で使う塩をセレクトさせていただいたりしています。

さて、それからというもの、日々3食、塩と料理を合わせる実験をしながら、塩の専門店の社内資格制度を構築したり、スタッフ指導をしたり、接客もしたりと充実した日々を送っていました。
転機になったのは、「塩の講座をやってみないか」という外部からの依頼でした。この講座をきっかけに「塩の魅力をもっと人に伝えたい」という気持ちが強くなっていきました。社内資格制度の外部への公開などを提案してみたものの、会社としては難しいという判断だったので、「ならば自分でやろう」と、思い切って退社。
半年ほどの準備期間を経て、一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会を立ち上げました。
その後、細々とですが塩仲間を増やしながら活動を続け、現在に至ります。

長々と書いてしまいましたが、私が塩沼にズボッとハマった塩の魅力は大きく3つ!
・バラエティ豊か!1つ1つ味も形も違う
・塩上手は料理上手!塩で料理の味は大きく変わります
・熱い生産者さんたちが多い!人生勉強にもなる

もちろんこれ以外にも、健康面でのこととか、美容面でのこととか、本当にたくさんの魅力があるのが塩の世界。
それについてはおいおいご紹介していきたいと思いますので、どうぞみなさま、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

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