みなさん、塩の形ってよく見たことありますか?
日本で一番多く使われている「食塩」がキレイな立方体をしているので、なんとなく塩は小さな四角の粒というイメージがあるかもしれません。
でも実は、その形は非常にバラエティ豊かなんです。
塩の形は「どうやって結晶させたか」という製法によって左右されます。
最初に小さな小さな立方体の角ができて、その角を中心に結晶がいろいろな形に成長していきます。
フレークタイプ
沸騰させないで結晶させると、表面張力で結晶は海水の表面で横に向かって成長していきます。そしていつしか板状(フレーク状)の結晶になります。トレミータイプ
重力や湿度の影響を受けて、中が空洞の美しいピラミッド型(トレミー状)の結晶になったりもします。いずれも見た目の美しさだけでなく、サクサクとした食感が楽しめるのも面白いところ。凝集晶タイプ
グツグツと沸騰させて結晶させると、塩の結晶同士がぶつかり合うので大きくはならず、また、形もキレイな立方体ではなく少しゴツゴツした感じに。さらに結晶同士が緩くくっつきあって、凝集晶と呼ばれる結晶になります。パウダータイプ
日本でしか行われていませんが、海水中の水分を瞬間的に蒸発させる製法もあり、そういった場合は片栗粉のようなパウダー状の塩が出来上がります。岩塩タイプ
岩塩の場合はもともと塩として結晶しているものを爆破して粉砕するので、その形は不定形。虫眼鏡などで見ると、バラバラなのがわかると思います。岩塩の使い方で1つおすすめなのは、パウダータイプと少し粗めの粉砕を混ぜてみること。
これがまた口溶けに時間差を与えてくれたりするので、全体として味の余韻が長くなったりメリハリがついたりして、それぞれ単体で使う時とはまた違う楽しみが生まれますよ。
結晶の形にも着目しながら、ぜひ塩を楽しんでみてくださいね。
青山志穂セレクション
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